スポンサーリンク
第66回 臨床検査技師国家試験(2020年実施)午後 問題30
1. グルカゴン
2. セクレチン
3. エストロゲン
4. ソマトスタチン
5. コレシストキニン
スポンサーリンク
Contents
正答
1:グルカゴン
4:ソマトスタチン
以上の2つが正しい。
解説
ランゲルハンス島(膵島)から分泌されるホルモンと分泌細胞
膵臓のランゲルハンス島は内分泌組織であり、A(α)細胞、B(β)細胞、D(δ)細胞、ε細胞、F(PP)細胞の5つの細胞がそれぞれ異なるペプチドホルモンを分泌している。
ランゲルハンス島における各分泌細胞の割合と分泌されるホルモンについては以下の通り。
細胞 | 割合 | ホルモン |
---|---|---|
A細胞 | 15-20% | グルカゴン |
B細胞 | 65-80% 程度 | インスリン |
D細胞 | 3-10% 程度 | ソマトスタチン |
ε細胞 | 1% 未満 | グレリン |
F細胞 | 3-5% 程度 | 膵ポリペプチド |
グルカゴンの働き
肝臓のグリコーゲン分解を促進し、血糖値を上昇させる。
セクレチンの働き
胃液が十二指腸に入りpHが低下することで十二指腸や空腸のS細胞から分泌される。
膵臓からのHCO3–の分泌を促進すると共にガストリンの分泌を抑制する。
エストロゲンの働き
卵胞ホルモンとも呼ばれ、卵巣の顆粒膜細胞などから分泌されるステロイドホルモン。
エストロン、エストラジオール、エストリオールからなる。子宮内膜の増殖や乳腺細胞の増殖など多様な働きを有する。
ソマトスタチンの働き
膵臓だけでなく、視床下部の神経細胞や胃、十二指腸のδ細胞からも分泌される。
下垂体前葉における成長ホルモンやランゲルハンス島からのグルカゴン、インスリンの分泌抑制、消化管ホルモンの分泌抑制を行う。
コレシストキニンの働き
十二指腸や空腸のI細胞から分泌される。
胃酸の分泌抑制、胆のうの収縮による胆汁の分泌促進や膵腺細胞からの膵酵素の分泌を促進する。
スポンサーリンク
スポンサーリンク