水酸基を持つアミノ酸は?3種類と特徴を一覧で解説【国試対策】
タンパク質を構成する20種類の標準アミノ酸のうち、側鎖に水酸基(-OH)をもつのは、セリン、スレオニン、チロシンの3種類です。
| アミノ酸 | 3文字表記 | 側鎖の水酸基 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| セリン | Ser | アルコール性OH | 極性・非必須 |
| スレオニン | Thr | アルコール性OH | 極性・必須 |
| チロシン | Tyr | フェノール性OH | 芳香族 |
国試対策では、まず
Ser・Thr・Tyr = 水酸基をもつ
と覚えておきましょう。
また、タンパク質中のSer、Thr、Tyr残基は、いずれもリン酸化を受ける代表的な部位です。
Contents
第66回 臨床検査技師国家試験
水酸基をもつアミノ酸はどれか。2つ選べ。
- セリン
- プロリン
- スレオニン
- メチオニン
- アスパラギン酸
正答
1.セリン
3.スレオニン
この問題ではチロシンが選択肢に含まれていないため、セリンとスレオニンが正答になります。
一般には、セリン・スレオニン・チロシンの3種類が側鎖に水酸基をもちます。
各選択肢を解説
1.セリン
正しいです。
セリン(Ser)の側鎖は、
-CH₂-OH
で、水酸基をもちます。
電荷をもたない極性アミノ酸で、ヒトでは非必須アミノ酸です。
2.プロリン
誤りです。
プロリン(Pro)の側鎖には水酸基はありません。
プロリンは側鎖がアミノ基の窒素と結合して環状構造をつくる、特徴的な標準アミノ酸です。
なお、コラーゲンには水酸基をもつヒドロキシプロリンが多く存在しますが、これはタンパク質中のプロリン残基が翻訳後に水酸化されて生じます。
したがって、
プロリンそのものには水酸基はない
ことに注意しましょう。
3.スレオニン
正しいです。
スレオニン(Thr)の側鎖は、
-CH(OH)-CH₃
で、水酸基をもちます。
セリンと同じく極性アミノ酸ですが、スレオニンはヒトの必須アミノ酸です。
4.メチオニン
誤りです。
メチオニン(Met)の側鎖には水酸基はなく、硫黄を含むチオエーテル構造をもちます。
5.アスパラギン酸
誤りです。
アスパラギン酸(Asp)の側鎖には水酸基ではなくカルボキシル基があり、酸性アミノ酸に分類されます。
チロシンも水酸基を持つ
この問題には登場しませんが、チロシン(Tyr)も側鎖に水酸基をもつ標準アミノ酸です。
チロシンは芳香環にフェノール性水酸基をもちます。
したがって、
- Ser、Thr:アルコール性OH
- Tyr:フェノール性OH
と整理できます。
Ser、Thr、Tyrはいずれもタンパク質中でリン酸化を受ける代表的なアミノ酸残基なので、
Ser・Thr・Tyr = 水酸基 = リン酸化
と関連づけて覚えておくとよいでしょう。
確認問題
次のうち、側鎖に水酸基をもつ標準アミノ酸はどれか。3つ選べ。
- セリン
- メチオニン
- チロシン
- スレオニン
- アスパラギン酸
正答:1、3、4
セリン、スレオニン、チロシンの3種類が側鎖に水酸基をもちます。
まとめ
水酸基を側鎖にもつ標準アミノ酸は、
セリン・スレオニン・チロシン
の3種類です。
- セリン(Ser):アルコール性OH、非必須
- スレオニン(Thr):アルコール性OH、必須
- チロシン(Tyr):フェノール性OH、芳香族
- Ser、Thr、Tyrはリン酸化を受ける代表的なアミノ酸残基
- プロリン自体には水酸基はなく、ヒドロキシプロリンとは区別する
国試ではまず、
Ser・Thr・Tyr = 水酸基
を確実に覚えておきましょう。
